ホームセンター「ジョイフル本田」(本社・茨城県土浦市)に非難が殺到したのは、今月半ばのことだった。矛先は、関東近郊の11店舗に設置してある「ドッグウォッシュマシン」。全自動で犬のシャンプーができるというものだが、これが物議を醸しているのだ。ネット上に動画がアップされたのが原因のようだ。

 ジョイフル本田ペットセンター事業部の担当者は、当惑気味にこう話す。

「『閉じ込められてかわいそう』『撤去してほしい』といったメールが数十通届きました。2004年に設置してから計2万3千回以上のご利用がありますし、今までこれといったご批判はなかったのですが……」

 はたして、このマシンはそんなに“キケン”な代物なのか。現場へ向かった。

 見た目はコインランドリーの大型乾燥機のよう。犬が入る空間は、幅110センチ×奥行き50センチ×高さ90センチほどで、扉は透明で中の様子がわかる。シャンプー液とシャワーは、壁と天井と床から、乾燥時の温風は天井から出てくる。液体と風の温度はともに35〜37度の設定になっているという。

 初めて利用するという男性が3歳のシバイヌを連れてやってきた。シャンプーが始まると、水しぶきで犬の姿は隠れてしまう。一瞬不安に思ったが、案外落ち着いていた。3分ほどでシャンプーが終わり、続いて25秒のすすぎ。その後に25分の乾燥が始まる。途中で停止することもできる。

「乾燥のときに気持ちよくて寝てしまうワンちゃんもいるほどです。これまで1千回以上見てきましたが、中止しないといけないほど暴れるワンちゃんはいませんでした」(ジョイフル本田ペットセンター店長)

 乾燥が終わって扉を開けても、シバイヌは座ったまま。マシンが気に入ったようにも見える。「だいぶ臭いが消えました」と、飼い主の男性も満足そうだ。

 このマシンを専門家はどうみるのか。苅谷動物病院(葛西橋通り病院)の白井活光(かつあき)院長に聞いた。

「狭い場所にストレスを感じる犬もいます。中に入れられて、ずっと足で扉をかいたり、ほえ続けているなら、注意が必要です。続ければ、シャンプーや飼い主と離れることが嫌になってしまう可能性があります」

 それでもマシンを使いたければ、中に入るだけでおやつをあげる訓練を何回かすることで、まずは狭い空間に慣れさせる、といった方法もあるという。

「基本的に犬は機械に入れて洗うような“モノ”ではありません。手洗いより、汚れも落ちにくいでしょう。それらをわかった上で、海に行った帰りに砂を落とすなど、補助的に使う分にはいいかもしれません」

 やはり、基本は愛をこめて手洗いということか。

AERA 2013年12月6日号記事抜粋





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