平昌冬季五輪のフィギュアスケート女子の金メダリスト、ロシアのアリーナ・ザギトワ選手(15)に贈られた秋田犬。一連のニュースが人気に火をつけ、大型連休中も秋田県内は、秋田犬目当ての観光客でにぎわった。関連グッズの売れ行きも好調で、同県内は時ならぬ「秋田犬バブル」にわいている。

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秋田犬「MASARU(マサル)」を抱くアリーナ・ザギトワ選手


 「かわいい! ほしくなっちゃう」

 週末、秋田市中心部のエリアなかいちにある「秋田犬ステーション」は、大勢の人でにぎわった。

 この施設では週4日、秋田犬を無料で見たり、写真を撮ったりできる。県の委託を受けた一般社団法人「ONE FOR AKITA」が4月にオープンさせた。

 JR秋田駅まで約650メートルの散歩タイムもあり、ひと月で約9千人が訪れる人気スポットとなっている。米国から家族らと訪れたゲイル・ドプソンさんは「顔が笑っているみたい。巻いたしっぽもかわいい」と笑顔をみせた。

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大勢の人でにぎわう「秋田犬ステーション」=秋田市


秋田犬で観光キャンペーン

 秋田犬はリチャード・ギアが主演した映画「HACHI 約束の犬」(2009年)に登場したり、ロシアのプーチン大統領に贈られたりしたことで、海外でも人気が広がる。秋田県は外国人観光客(インバウンド)誘致のキラーコンテンツと位置づけ、2年前から秋田犬を使ったポスターなどを作り、観光キャンペーンを展開してきた。

 そこに降ってわいたのが「ザギトワ効果」だ。2月の冬季五輪で活躍したザギトワ選手が「金メダルのご褒美に秋田犬を両親にねだった」とのニュースが伝わると、国内外の話題をさらった。

 「秋田犬発祥の地」の大館市で、2頭の秋田犬「飛鳥」「あこ」が観光駅長を務めるJR大館駅。駅前の「秋田犬ふれあい処(どころ)」には、大型連休中の6日間(4月28〜30日、5月4〜6日)だけで計2500人以上と、月平均の2・5倍以上の人が訪れた。


犬は有名、県はまだまだ

 秋田空港ターミナルビルなどが昨年12月に発売した「オリジナル秋田犬ぬいぐるみ」(税込み1480円)も、ザギトワ効果で販売が急増した。今年3月前半までに当初生産した5千個が売り切れ、追加生産の7300個も、大型連休中に完売した。さらに1万2千個の追加生産を決めたが、7月上旬まで品切れ状態が続くという。

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秋田空港ターミナルビルなどでは「オリジナルぬいぐるみ」は品切れ状態が続く


 秋田市も負けじと、市中心部の観光名所「千秋公園」に、秋田犬とふれあえる施設を整備する予定だ。

 県観光振興課の成田光明課長は「秋田犬は知っていても、秋田県を知らない外国人は多い。秋田犬=秋田県と結びつけば、インバウンドの増加がより期待できる」と意気込む。

 ただ、秋田犬の国内登録数は1970年代初めの約4万6千頭から2017年には約2700頭へと減少し、秋田県内は約150頭だけだ。「大型犬で自宅では飼いにくいが、ふれあいたい」といった観光客らの声にどうこたえるかが課題になっている。

 シンクタンク「秋田経済研究所」の松渕秀和所長は「今の秋田犬の人気を一時的なものにしないためにも、観光客が秋田犬とふれあえる態勢づくりを県全体で取り組む必要がある」と指摘する。

sippo(朝日新聞社) 6/10(日)付記事抜粋





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